三洋化成工業のSAP

三洋化成工業は27日、中国で紙おむつなどに使う高吸水性樹脂(SAP)を生産する子会社を現地企業に約57億円で売却すると発表した。これにともない2024年4〜9月期に30億円の特別損失を計上する。SAPは三洋化成の主力事業の一つだったが近年は中国の競合品に押され、3月に事業からの撤退を発表していた。

中国のSAP製造販売子会社の三大雅精細化学品(南通)の全株式を、中国の化学メーカー南通江天化学に売却する。27日付で譲渡契約を結び、12月に売却手続きを終える見通しだ。

売却に伴い24年4〜9月期決算で30億円の特損を計上する。一方で、自動車向けの塗料材料などが好調で、全体の業績予想は上方修正する。25年3月期通期の連結最終損益は40億円の黒字(前期は85億円の赤字)になる見通し。従来予想は25億円の黒字だった。

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