大崎クールジェン(広島県大崎上島町)は、石炭から取り出した水素で発電する石炭ガス化複合発電(IGCC)にバイオマス燃料を混合する実証実験を始めたと発表した。混合率50%をめざす。脱炭素燃料を併用し、二酸化炭素(CO2)の回収量が排出量を上回る「CO2マイナス」を実現する。

同社は中国電力とJパワーが共同出資しており、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で21日に実証実験を始めた。大崎クールジェンなどによると、IGCCにバイオマス燃料を混合するのは世界初という。

IGCCでは石炭と酸素を混ぜて蒸し焼きにし、水素と一酸化炭素を含むガスを生じさせる。一酸化炭素は水と反応させて水素とCO2に分け、水素は発電に使い、CO2は回収する。

実験は2カ月ほど実施し、バイオマスの混合率を10%から目標の50%まで徐々に増やす。バイオマス燃料の併用による発電設備への影響を確認する。

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