シャープは26日、投資有価証券の売却益282億円を2025年3月期の特別利益に計上すると発表した。25日までに上場株5銘柄を売却した。銘柄名は非公表。液晶パネル事業の不振により業績が悪化するなか、政策保有株を売却し財務体質を強化する。

売却益282億円のうち、101億円は24年4〜6月期に計上した。残る181億円は7〜9月期に計上する見通し。24年3月期の有価証券報告書によると、シャープは積水ハウスやヤマダホールディングスなど上場株20銘柄を保有し、貸借対照表の計上額は524億円だった。

最終損益が50億円の黒字(前期は1499億円の赤字)とする25年3月期の連結業績予想は据え置いた。シャープは8月にテレビ向けの大型液晶パネルを生産する堺市の工場を停止したほか、スマートフォンなど向けの中小型パネルの工場も生産能力を引き下げ、液晶事業の縮小を進めている。

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