マスコットと一緒に記者会見した近江鉄道のスタッフら(26日、大津市)

滋賀県東部を走る近江鉄道(彦根市)は10月19日、鉄道沿線を舞台とした大規模イベント「ガチャフェス2024」を開催する。ガチャフェスは2023年10月に続き2回目で、24年4月の「上下分離方式」移行後では初めて。企業や団体などによる約60の地域イベントを用意。1日100円の全線乗り放題も企画しており、乗車体験を通じて日常の利用者を増やす。

独特な車両の走行音からきた近江鉄道の愛称「ガチャコン」と「フェスティバル」を組み合わせてイベント名としている。

26日に滋賀県庁で記者会見を開いた川村匡史取締役は「のべ参加者数が前回より25%多い約2万5000人に達する」との見通しを示した。沿線の地域イベント数は前回が49だったが、今回はクラフトビールやコーヒーをテーマとする催しを含め、2割ほど増える。

総延長が59.5キロメートルに及ぶ近江鉄道は、沿線の人口減やマイカーとの競合で利用者が減少傾向だ。経営再建に向け、4月には県と沿線10市町でつくる近江鉄道線管理機構(彦根市)に線路など鉄道施設(下部)を引き渡し、近江鉄道は運行(上部)に専念する上下分離方式に移行した。

近江鉄道は西武グループの中核企業である西武鉄道の全額出資子会社。西武側は滋賀県と協力し、近江鉄道の再建を全面支援する姿勢をみせている。

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