今治市はおよそ80社のタオルメーカーがある国内最大の産地ですが、切断する際などに商品にならないはぎれや規格外の生地が出て、市内ではタオルの生産過程ではぎれや糸くずなどの廃棄物が年間数百トン出ていると推計されています。

メーカーでつくる組合は、はぎれを有効活用するため、大手航空会社と連携して飛行機の機体を清掃する布として使う取り組みを試験的に進めています。

このうち日本各地で運航される飛行機が定期的な整備を受ける羽田空港の格納庫でも利用されることになり、その様子が24日公開されました。

丈夫で吸水性の高い今治産のタオルを使うことで航空機や部品が傷つくリスクを抑えられるということで、整備士が洗浄液をつけて部品についた油や汚れを丁寧に取り除いていました。

はぎれは無料で航空会社に提供される一方、タオルメーカーはこれまで廃棄にかかっていたコストを削減できるということです。

JALエンジニアリングの整備士、中薗銀次さんは「ふだんの布より厚手でしっかり汚れが落ちている印象です。クリーニングは整備の基本で布の質は作業効率にも関わるので助かります」と話していました。

今治タオル工業組合の正岡裕志理事長は「お金を払って廃棄していたものを再利用してもらいうれしいです」と話していました。

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