ウイスキーの所有権購入イメージ

 証券会社がウイスキーを投資対象にした商品の販売に乗り出している。熟成によって資産価値が高まる点に着目、デジタルの力で小口から購入できるようにしたのが特徴だ。株などの金融商品に限らない商品の拡充で、個人投資家を呼び込みたい考え。地方の蒸留所にとっては資金を集めやすくなるメリットもありそうだ。  準大手証券の東海東京フィナンシャル・ホールディングスは8~9月、ベンチャー企業と連携して埼玉県羽生市の蒸留所で2023年に製造したウイスキーの「所有権」を販売した。購入者は、10年間たるで熟成させてから瓶詰めするウイスキーを受け取れる権利を得る。  所有権は、複製や改ざんが難しい「非代替性トークン(NFT)」と呼ばれるデジタルデータで管理する。一口6万3千円から購入でき、一口の場合、2本分の約1・6リットルを受け取れる。  国産ウイスキーは海外でも注目され、時間の経過に伴い価値が上がる可能性があるが、たる単位では高額で手を出しづらい。NFTとして小口で長期間保有する仕組みの投資は、顧客も購入しやすいと見込んだ。


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