NECは入国審査や税関申告に必要な手続きを一括で行える端末を受注した(写真はイメージ)

NECは19日、入国審査や税関申告に必要な手続きをまとめてできる端末を出入国在留管理庁や財務省税関から受注したと発表した。顔認証技術などを搭載しており、手続きに必要な時間を短縮できる。関西国際空港と東京国際空港、成田国際空港に計188台を設置し、2025年から順次稼働する。

18億円で受注した。入国審査の前にキオスク端末を設置する。パスポート提示による本人確認など、これまで入国審査場、税関検査場のそれぞれで必要だった手続きを一括でできる。

利用者はデジタル庁のウェブサイトで事前に入国や税関で必要な情報を登録し、QRコードを作成する。QRコードとパスポートを端末で読み取り、旅券と照合するための顔写真を撮影する。外国人は指紋情報の読み取りもする。

NECはキオスク端末の設置と関連システムの設計を手掛ける。同社の顔認証技術は米研究所の調査で「世界一の性能」を複数回獲得した実績がある。

新端末は利用者の身⻑に合わせてカメラを自動選定する。マスクやサングラスなどの着用も自動検知し、該当する利用者には外すように促す。QRコードを端末にかざした際には、自動で利用者に適した言語を表示し、言語設定の手間を省く。

受注した端末188台のうち、109台は関空に設置する。関空は2025年国際博覧会(大阪・関西万博)でインバウンド(訪日外国人)の急増が見込まれる。NECの端末で入館手続きの時間を短縮できれば、空港の混雑緩和が期待できる。

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