カクヤスの宅配の様子

酒類販売大手のカクヤスグループは18日、2025年3月期の連結純利益が前期比微増の16億円になる見通しだと発表した。従来予想を6億円下回る。採用強化による人員増や賃上げに伴い人件費の負担が増える。酒類の店頭販売や宅配事業も想定より振るわない。

売上高は6%増の1368億円を見込み、6億円下方修正した。24年4〜9月期に主力の飲食店向けの販売で想定通りの受注を獲得する見通しだが、酒類販売店「なんでも酒やカクヤス」の店頭販売が振るわなかった。宅配事業も酒類の需要に対して配達人員が不足し、機会損失を招いた。

営業利益は5%増の30億円で6億円下振れする。人員不足を解消するため採用活動を強化したが、23年10月のベースアップ(ベア)などが影響して人件費が増えた。

同社は今期下期に配達人員の増員や、子会社化した生鮮食品などの配送を手掛ける大和急送(埼玉県和光市)の活用で、宅配事業の売り上げ向上を目指すとしている。

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