JR東海は14日、在来線車両の車輪と車軸からなる部品「輪軸」の組み立て工程で、測定する圧力が目安値を超えたものが11本あったと発表した。目安を超えた場合の点検などのルールも明確に定めていなかった。同社は対象の10車両の使用を停止し、14日は特急「しなの」など一部列車で1編成あたりの車両を2両減らす措置をとった。

JR貨物のデータ改ざん問題を受けて輪軸の組み立て作業を点検した。東海道新幹線では目安を超えた輪軸はなかった。JR東海は「目安を超えた部品も安全は確保されている」としている。改ざんなどの不正もないという。

同社によると、車輪に車軸をはめ込む作業時には①車輪の内径と車軸の外径との差②圧力の波形グラフ――の2点を確認している。グラフの検査時に目安値を超す圧力を確認しても、超過が一定の範囲内であれば、点検などを求めるルールがなかった。目視で通常と異なる波形が現れれば再点検する運用だった。

JR東海は今後、目安を超える数値が出た場合は車軸を取り出し、傷がないかなどの確認を実施するという。

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