中期経営計画の進捗について説明する日東電工の高崎社長(13日)

日東電工は、次世代半導体などに使われるパッケージ基板について、米IBMと微細な配線にかかわる技術開発を進めていることを明らかにした。13日、高崎秀雄社長が2026年3月期を最終年度とする中期経営計画の進捗状況を発表する中で説明した。高速通信で使われる半導体のパッケージ基板向けを想定している。

産業用テープの分野では、スマートフォンなどのバッテリーを交換するときに、電気を使って粘着部分を剝離する技術の実用化が始まったと説明。高崎社長は「修理が簡単になる技術として、6〜7年かけて開発を進めてきた」とし、「欧州で法規制が厳しくなる中でメーカーとしての責務を果たす」と強調した。

工場などの排ガスから二酸化炭素(CO2)を分離・回収する膜については、25年12月に量産を始める予定だ。国内の中小規模の工場に販売し、30年度には売上高100億円を目指す方針としている。

中期経営計画では、26年3月期に営業利益1700億円、営業利益率17%を掲げている。売上高は25年3月期見通しが9820億円で、26年3月期の1兆円達成に向け上積みを目指す。

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