ソニーグループは12日、外科手術の練習システムの実用化に向け、オーストラリアのメルボルン大学と提携したと発表した。ソニーGの技術で臓器の変形を仮想空間上で再現し、練習する医師が実際に人体にメスを入れているかのような感触を得られるようにする。メルボルン大は練習の結果の評価手法などについて助言する。
コントローラーでモニター上に表示するメスなどの手術器具を操作し、仮想の人体で練習する。手の動きをリアルタイムで画面内のメスと人体に反映する。ソニーGの演算技術で臓器の形だけでなく重さや柔らかさまで再現し、リアルさを追求する。
外科医は従来、人体の模型や豚などを使って練習していた。ただ練習場所を確保する手間や素材調達にコストがかかる課題があった。システム上で実施できるようになれば、こうした制約を気にせずに練習を重ねることができるようになる。
ソニーGはシステム開発による医療のデジタル化支援に商機を見いだす。新システムは大学での実用化を目指している。
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