ビール大手4社が11日に発表した8月の国内ビールの販売数量は、前年同月比8%増と2カ月連続でプラスだった。2023年の減税によるビール回帰が継続しているほか、今夏の猛暑が消費を押し上げた。発泡酒などを含むビール系飲料全体は7%減と3カ月連続のマイナス。8月後半の台風や大雨の影響で、飲食店など業務用の瓶・たるは7%減だった。
ブランド別ではアサヒビールの「スーパードライ」が1%増、キリンビールの「一番搾り」が7%増、サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」が3%増、サッポロビールの「黒ラベル」が8%増だった。
税額が統一されたビール以外(発泡酒と第三のビール)は21%減と、12カ月連続でマイナスだった。第三のビールは32%減と23カ月連続マイナスとなった。23年10月の酒税改正で第三のビールは増税になり、同年8〜9月は値上げ前の駆け込み需要が起きた。24年8月は昨年の反動もありマイナス幅が拡大した。
発泡酒は9%増で2カ月連続プラスだった。2月に第三のビールから発泡酒にカテゴリー変更した「アサヒオフ」などの数量押し上げ効果があった。
企業別のビール系飲料の販売数量はキリンビールが3%減、サントリーが11%減、サッポロビールが6%減だった。金額ベースのみを公表しているアサヒビールは6%減だった。
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