このうち、住友化学は廃車となったバンパーを粉砕した上で、独自に開発したプラスチックを混ぜ合わせて、フロントグリルと呼ばれる車の部品を生産しています。

リサイクル素材であることをアピールするため、バンパーの塗膜が塗られたままの状態で粉砕することで、部品の表面に白いまだら模様が出るようにしたということで、ホンダが来月発売するEV=電気自動車に搭載される予定です。

住友化学自動車材事業部営業部の清水雅也課長は「部品の表情の違いも楽しんでもらいたい。今後は自動車に限らずにプラスチックの資源循環を広げていきたい」と話しています。

また、三菱ケミカルグループは、使用済みのタイヤをコークス炉に入れて、再びタイヤの素材となる「カーボンブラック」をつくり出す実証実験をことし7月から始めています。

来年度からタイヤメーカーなどに販売する計画で、2030年度には年間数万トンの販売を目指しています。

自動車メーカー各社はフロアマットや座席シートなどに再生プラスチックを使用していますが、さらなる活用に向けて、来月にも環境省と日本自動車工業会、化学メーカーの業界団体などが官民一体の会合を立ち上げることにしています。

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