個人消費の鈍さが宅配便の取扱量に影響している

佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(HD)の配送事業が3月に取り扱った宅配便などの数量は1億1800万個と、前年同月に比べて5.9%減った。ヤマトHD傘下のヤマト運輸が同月に扱った数量も1億5188万個と同1.9%減った。

うるう年で稼働日が増えたため2月の数量は前年比プラスに転じていたが、再びマイナスとなった。実質賃金マイナスの長期化による個人消費の鈍さが影響する。

2024年3月期の累計では、ヤマト運輸が18億8617万個と前の期に比べ2.1%減った。年度ベースで前年を下回るのは20年3月期以来、4年ぶり。「新型コロナウイルス禍からの経済活動の回復で、消費者が電子商取引(EC)から実店舗に回帰した影響があった」(ヤマト運輸)という。SGHDは累計で同2.7%減の13億7300万個と2年連続で減少した。

日本郵便が2月に引き受けた荷物(ゆうパックとゆうメール)の量は3億5906万個と前年同月比10.4%増えた。ヤマト運輸がメール便サービス「クロネコDM便」を24年1月で終了し、日本郵便の配達網を活用した「クロネコゆうメール」を始めた影響が大きい。

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