欧米で海外の空調事業が落ち込んだ

富士通ゼネラルが25日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比65%減の30億円だった。主力とする空調事業では北米市場を中心に需要が低迷したことが響いた。2017年から続いていた訴訟が終了し、44億円の特別損失も計上した。

売上高は15%減の3164億円、営業利益は62%減の57億円だった。同社の空調事業は海外向け製品が8割強を占め、そのうち半分を北米と欧州が占める。北米では22年度の出荷が高水準だった反動と米国国内のインフレによるエアコン需要の落ち込みで出荷が停滞した。欧州でも補助金の制度変更に伴い、ヒートポンプ式の暖房システムの需要が低迷した。

25年3月期は売上高が前期比7%増の3400億円、純利益は96%増の60億円を見込む。北米の在庫調整施策で出荷が正常化するほか、北米やアジアなど各地域での営業体制の強化で販売拡大を見込む。斎藤悦郎社長は「まずは24年度に掲げた分をしっかりとやり遂げる」と述べた。

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