財務省が9日に発表した国際収支統計によりますと、ことし7月の日本の経常収支は3兆1930億円の黒字となり、去年の同じ月と比べて4180億円増えました。

黒字は18か月連続で、7月としては比較可能な1985年以降で最も大きくなりました。

これは、日本企業が海外の子会社から受け取った配当金や、保有する債券の利子の収支を示す「第一次所得収支」が4兆4410億円と、1か月の黒字額として過去最大となったことが主な要因です。

海外金利の上昇や円安を背景に、黒字額は去年の同じ月と比べて8916億円増えました。

また、▽「貿易収支」は4827億円の赤字でした。スマートフォンや医薬品の輸入が増えたことなどが要因で、去年の同じ月は1072億円の黒字だったのが、赤字に転じた形です。

一方、▽「サービス収支」は、5328億円の赤字でした。好調なインバウンド需要を背景に、▽「旅行収支」は過去最大の黒字でしたが、企業がデジタル化を進めるために海外製のソフトウエアなどを購入した費用などで赤字となり、去年の同じ月と比べて86億円の赤字縮小にとどまりました。

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