第10回永守賞の受賞者ら(8日、京都市)

ニデックの永守重信代表取締役グローバルグループ代表が理事長を務める公益財団法人永守財団(京都市)は8日、優れたモーター技術を表彰する「第10回永守賞」の大賞にベルギーのゲント大学教授のピーター・サージェント氏を選んだ。環境への負荷が小さい材料を使って高効率で出力密度の高いモーターをつくる研究を評価した。

サージェント氏は環境負荷を抑えた材料を使ったモーターの設計や機器冷却技術を研究している。サージェント氏は受賞を受けて「素材を再利用でき廃棄物や無駄のないモーター技術を開発したい」と述べた。

永守賞はモーターとその周辺分野で、優れた功績を挙げた中堅の研究者・技術者を奨励するため2015年に始まった。今回は40代の研究者を中心に71件の応募があった。

8日の表彰式後の記者会見で、永守氏は「新進気鋭のモーター研究者の登竜門として賞を発展させたい」と話した。また、航空機向けなどにモーターの用途が広がり「人工知能(AI)や半導体に続いてモーター研究への社会の関心が高まっている」とした。

他の受賞者は次の通り。(敬称略)

萩原誠(東京工業大学准教授)▽クリストファー・リー(シンガポール・ナンヤン工科大学准教授)▽中村健二(東北大学教授)▽アリソン・オカムラ(米・スタンフォード大学教授)▽サラ・ロッジア(米マグニックス社プロジェクトヘッド)▽ピーター・サージェント(ベルギー・ゲント大学教授)

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