仏ホテル大手のアコーは4日、奈良市に「ノボテル奈良」を開業した。同社は多様なブランドを世界で展開しているが、ノボテルブランドは那覇市に次いで国内2カ所目。奈良県は日帰り観光客が多いが、地域周遊の拠点として宿泊需要を取り込む。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)に向けてインバウンド(訪日外国人)の誘客にも力を入れる。
近鉄新大宮駅から徒歩約8分の桜並木で知られる佐保川沿いに立地する。9階建てで客室数は264あり、14タイプの部屋を用意した。奈良の伝統的な意匠を内装に取り入れ、地域と旅行客が交流できるラウンジも設けた。屋上部分には宿泊客以外も利用可能で、若草山などが一望できるバー付きのテラスを整備した。
変動価格制で中心価格は1部屋2万円程度。大阪や京都で宿泊施設の価格上昇が目立つなかで、「大阪から電車で40分移動することで、よりハイクラスのホテルに宿泊できる」(同ホテル)点などもアピールする。奈良県コンベンションセンターから至近で、MICE(国際会議や展示会)の参加者の利用も見込む。
同日は開業セレモニーがあり、妖怪書家で奈良市観光大使の逢香さんがパフォーマンスを披露し、「風」をテーマにした作品を描いた。奈良県の山下真知事は「新しいタイプのホテルが奈良に新風を吹かせてくれることを期待している」と述べた。
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