住友化学の千葉工場でプロピレンオキサイドを生産するプラント

住友化学は25日、ウレタン樹脂などの原料となる「プロピレンオキサイド」の製造技術について、プラント大手の米KBRにライセンス供与すると発表した。KBRが展開するライセンス事業を通じて他の化学メーカーなどに展開する。製造に必要な触媒も同時に提供し、安定的な収益の確保を目指す。

住友化学の製造法では副産物がなくプロピレンオキサイドのみを生産できる。省エネルギーで二酸化炭素(CO2)や廃水の排出量を抑えられる特徴がある。KBRは住友化学の製造技術を他社にライセンス販売する。住友化学はライセンス供与による収入に加え、この製造法に必要な触媒を販売して収益の拡大につなげる。KBRへのライセンスの供与期間や金額は非公表としている。

石油化学事業は中国の増産や積極的な設備投資で市況が落ち込み、住友化学はサウジアラビアの合弁企業での収益が悪化している。ライセンス事業が強いKBRと組むことで安定的な収益確保につなげたい考えだ。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。