アストロスケールのデブリ除去衛星「アドラスジェイ」=アストロスケール提供

宇宙スタートアップのアストロスケールホールディングス(東京・墨田)は25日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が進める大型宇宙ごみ(スペースデブリ)除去実証の民間事業者に選定されたと発表した。2026年度以降に打ち上げるアストロスケールの人工衛星が長期にわたって漂うロケットの残骸を捕獲し、軌道から離脱させる。

アストロスケールは現在、24年2月に打ち上げたデブリ除去実証衛星「アドラスジェイ」を使い、デブリの状態を近距離で調査する世界初となる試みをしている。4月17日時点でデブリから数百メートルの距離にまで接近することに成功した。同社は今後、デブリを捕獲するロボットアームを装備する「アドラスジェイ2」の開発を進める。

運用を終えた衛星やうち上げ後に切り離されたロケットの機体などのデブリは、欧州宇宙機関(ESA)によると、10センチメートル以上のもので3万6000個程度ある。地球の周りを秒速7〜8キロメートルで周回しており、デブリへの接近や捕獲は難しいといわれている。

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