株式譲渡調印式で花束を受け取る、でいとなの有吉社長(中央左)

米テスラの電気自動車(EV)などの販売や整備を手がけるHeart Up World(ハートアップワールド、岡山市)は30日、自動車整備業、でいとな(同)を買収した。でいとなは海外メーカーの多様な車種に対応した整備ノウハウを持つのが強みで、ハート社は既存事業の幅を広げる狙いだ。

でいとなは国産車ディーラーだった有吉輝芳社長が1997年設立。米国やドイツなど輸入車中心に整備技術を蓄積してきた。ディーラー以外のニッチな市場を開拓し、年間2億円程度を売り上げてきた。財務面に問題はないものの、60歳を迎えた有吉社長が後継者に引き継ぐタイミングを探っていた。

ハート社が全株式を取得、買収額は非公表。トマト銀行が仲介した。でいとなの社員4人と本社兼店舗はそのまま引き継ぐ。でいとな社長にはハート社の佐藤義寛最高経営責任者(CEO)が兼務で就く。佐藤氏は「技術やノウハウを引き継ぎ、買い取りや販売を強化することでさらに大きくしていきたい」と話す。

ハート社は岡山市、岡山県倉敷市、鳥取県米子市、横浜市に拠点を構え、テスラや韓国・現代自動車を中心に扱っている。

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