上期では2年ぶりの黒字となった

竹中工務店が29日発表した2024年1〜6月期の連結決算は、営業損益が328億円の黒字(前年同期は13億円の赤字)だった。受注時の利益率を確保する取り組みが奏功したほか、高騰した資材価格の転嫁が一部の工事で進むなど採算が改善した。上期では2年ぶりの黒字となった。

売上高は4%増の7719億円だった。建設工事がグループ会社を含めて多くの地域で順調に進んだ。米サンフランシスコでは旅行需要の低迷を受けて子会社のホテル事業が低調だったが、こうした減収を補った。経常利益は5.9倍の436億円、純利益は2.3倍の304億円だった。

単体の建築完成工事利益率は8.1%と前年同期比で5.6ポイント改善した。前沢洋介取締役専務執行役員は「今後着工する工事を中心に物価上昇への顧客の理解が進んでおり、価格転嫁が進んだ工事もある」と話す。

24年12月期の連結業績見通しは、売上高が2%減の1兆5770億円、営業利益が20%減の365億円、純利益は13%増の425億円だった。それぞれ2月の前回発表から145億円、70億円、155億円上方修正した。当初予想より工事の進捗が進むほか、価格転嫁による工事費の増収などが寄与する。

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