創業者の井深大(左)と盛田昭夫=1991年

 知らぬ人はいない世界的企業のソニーグループも、始まりは町工場だった。創業者の井深大と盛田昭夫らが1946年、東京都で東京通信工業を設立したのがルーツだ。技術開発の井深、経営の盛田の役割分担で、革新的な製品を次々と世に送り出し、町工場から世界的な企業へと発展した。(共同通信=出井隆裕記者)

 1955年に日本初のトランジスタラジオの販売を開始。当時は真空管を使った大型が主流だったが、持ち運びのできる小型化に成功し、国内外で爆発的に売れた。1958年にブランド名のソニーへの社名変更に踏み切った。

 その後、映像・音響関連の製品に軸足を置きつつ、音楽や金融事業に進出。1979年の携帯音楽プレーヤー、ウォークマンの発売では音楽鑑賞の概念を変えた。1994年に売り出した家庭用ゲーム機、プレイステーションも大ヒットした。売上高の半分超はゲームと音楽、映画事業が稼ぐ。

 2021年にはソニーグループに社名を変更した。家電とゲーム、半導体、金融、音楽、映画の6事業会社を横断管理する体制に改めた。ホンダと共同で電気自動車(EV)の開発などを行う新会社も設立し、2025年に初めてのEVの先行受注を始める。

1955年に発売した日本初のトランジスタラジオ
1979年発売の初代ウォークマン
1994年発売の初代プレイステーション
現在販売しているプレイステーション5
ホンダと共同で設立した新会社が発売を予定する電気自動車の試作車

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