DICは27日、保有・運営するDIC川村記念美術館(千葉県佐倉市)の運営を見直すと発表した。東京に移転するか運営を中止するかを検討する。年内に結論を出し、2025年1月下旬に休館する。資産効率の観点から運営方法の見直しが必要だと判断した。
DICは美術館の土地と建物と、所蔵する754点の美術作品のうちクロード・モネの「睡蓮」やパブロ・ピカソなど384点を保有している。保有する全作品の資産価値は、6月末時点で112億円ある。
祖業がインキ事業であることから「彩りと快適」を象徴する存在として運営してきたが、投資家などから資産効率の観点から見直しを求める声があった。東京に移転し規模を縮小して運営するか、美術館の運営を中止するかを判断する。保有する美術作品の見直しも進める。
DICは長期的な企業価値の向上に向けて外部人材が助言する「価値共創委員会」を4月に設置し、美術館運営のあり方を議論してきた。委員会からの助言を受け、取締役会で助言内容を協議した。
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