企業の合併・買収(M&A)の自主規制団体であるM&A仲介協会(東京)は26日、中小企業の事業承継を狙った悪質な買い手企業をリスト化すると発表した。10月1日から運用を始める。買収した後に現金を抜き取って会社を放置するといった行為が問題になっており、仲介事業者間で共有することで事前に不当な行為を防ぐ。

 まず仲介を手がける会員企業が悪質な買い手企業を通報し、それを基に協会が「特定事業者リスト」を作成する。会員企業はリスト上の企業との取引を行わないようにする仕組みだ。

 協会によると、後継者不足でM&Aが広まる一方、買収後に会社を経営せずに現金を吸い上げ失踪する例があるという。

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