微生物燃料電池を土壌に埋め、発電菌が出した電子を回収する

四国電力は23日、有機物を分解する際に電子を放出する「発電菌」の働きを利用した微生物燃料電池の実証試験を、愛媛県のみかん園で実施すると発表した。東京農工大学や同大発のスタートアップ企業と共同で実験し、発電量を測定して農園で使うセンサーなどの電源になり得るか検証する。

四国電力のグループ会社が運営する愛媛県八幡浜市、伊方町のみかん園の土壌に開発した燃料電池を埋め、どれだけ発電できるか調べる。期間は9月から2025年3月末まで。

「発電菌」は自然界の土壌に広く存在し、植物が光合成により作り出す栄養を吸収、分解する際に電子を放出する。この電子を利用した燃料電池は、他の電源がない屋外でも永続的に電気を生み出せることが特徴で、各地で研究が進んでいる。

四国電力などは実証結果を踏まえ、まずは農場の気温や土壌水分量などを計測するセンサー、モニタリング用のカメラ向けなどに電力を利用することを目指す。

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