キヤノンが、現実と仮想の映像を組み合わせた「複合現実(MR)」の技術を活用したエンターテインメント事業に乗り出すことが17日、分かった。オーケストラの演奏やスポーツの試合を現場で見ているかのような臨場感が味わえるディスプレー端末とコンテンツを提供。年内にもサービスを開始する計画だ。
キヤノンはこれまで製造業や医療分野で、製品の設計や生産の効率化、医師の技術習得などにMR技術を活用してきた。今後は娯楽サービスとして、会場に行くことが難しい高齢者や障害者などの利用も想定。まず介護施設や商業施設での導入を目指す。
新サービスは、複数のカメラで全方位から撮影した被写体の映像を3Dデータ化する。ディスプレー端末を手に持ってのぞくか、ゴーグル型端末を装着すると現実空間にデータ化した映像が重なって見える仕組みだ。実物大の人物を映すことができるため、臨場感のある映像が楽しめる。
オーケストラは、演奏者のすぐそばで聞いているような体験ができる。立体音響技術も使い、演奏者の間を歩き回ると聞こえ方が変化する。
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