ホンダのことし4月から6月までのグループ全体の決算は、売り上げが前の年の同じ時期より16.9%増えて5兆4048億円に、本業のもうけを示す営業利益は22.9%増えて4847億円となりいずれもこの時期として過去最高となりました。

日本やアメリカでハイブリッド車の販売が好調だったことや、円安で利益が押し上げられたことが主な要因です。

アメリカなどでEV=電気自動車市場の伸びが鈍化する中、日本メーカーが得意とするハイブリッド車の好調な販売が業績をけん引した形です。

ただ、EV市場の拡大に伴い、苦戦が続いている中国では販売が減少し、今年度の車の販売台数の見通しをこれまでの106万台から84万台に下方修正しました。

藤村英司最高財務責任者はオンラインの決算会見で「二輪、四輪ともに高い収益性を示した。中国については生産能力の適正化を進め、より魅力的なEVを出していく準備を進めている」と述べ、今後、てこ入れを図る考えを示しました。

為替・株式市場変動激化「実質的な経済に波及 非常に怖い」

このところ為替や株式市場の変動が激しくなっていることについて、ホンダの藤村英司最高財務責任者は7日の決算会見で「ドル円だけでなく新興国通貨も含めると非常に読むのは難しい。ここからさらに実質的な経済に波及し、金融不安みたいなところに移っていくことが非常に怖い」と述べました。

そのうえで、「1か月で20円変わるような為替だと難しい部分は当然出るし、安定が望ましいが、大事なことは変化に強い事業構造をいかに日頃から高めておくかいうことだ」と述べました。

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