東京外国為替市場では、朝方は1ドル=144円台を中心に取り引きされていましたが、午前10時半すぎから円を売ってドルを買う動きが急速に強まり、一時、1ドル=147円台後半まで値下がりしました。
日銀は7月に追加利上げに踏み切りましたが、内田副総裁が7日午前中に行った講演で「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と発言したことが伝わり、日米の金利差が改めて意識されて、円を売る動きにつながりました。
その後は、値下がりした円を買い戻す動きも出て、
▽午後5時時点の円相場は、前日と比べて1円39銭円安ドル高の1ドル=146円68銭~71銭でした。
▽ユーロに対しては、前日と比べて1円47銭円安ユーロ高の1ユーロ=160円22銭~26銭でした。
▽ユーロは、ドルに対して1ユーロ=1.0922~23ドルでした。
市場関係者は「市場では、日銀の内田副総裁の発言が、植田総裁と同様のタカ派的な内容になることへの警戒感があったが、次の利上げに対する慎重な姿勢が確認できたことで安心感が広がった。来週にかけて予定されるアメリカの重要な経済指標の結果次第で、上下に大きく振れる可能性があり、円相場は当面、方向感が定まらない状況が続きそうだ」と話しています。
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