アマゾンは全国で配送拠点を増やし物流網を拡充する(沖縄県のデリバリーステーション)

アマゾンジャパン(東京・目黒)は5日、北海道でも注文翌日に荷物が届く「翌日配送」を始めたと明らかにした。全47都道府県で翌日配送に対応したことになる。トラック輸送と比べて輸送費が高い航空便も活用する。利便性を高めて、ブランド力を高める。

札幌市など7市町村には前日の正午までの注文で700万点以上の商品を翌日に届ける。アマゾンの有料サービス「アマゾンプライム」の会員は追加料金なしで翌日配送のサービスを受けられる。

これまでは首都圏の大型倉庫から北海道の大型倉庫への幹線輸送は、トラック輸送と海上輸送だったが、一部を全日本空輸(ANA)の羽田―新千歳便に切り替える。大型物流倉庫間の幹線輸送をスピードアップすることで注文から配達までの時間を短縮する。翌日配送の商品を中心に今後は1カ月に数十万個の商品を空輸する。

トラック運転手の残業時間規制が24年4月から強化され、長時間労働での長距離輸送を前提とした「短納期優先」の物流網は再構築が進む。ヤマト運輸は23年6月、宅配便で翌日配送の地域を縮小、東京発で翌日に届かない県庁所在地は2割から4割に広がった。日本郵便も「ゆうパック」で24年4月以降に翌日配送の地域を縮小していた。

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