捕鯨大手の共同船舶は2日、岩手県沖でナガスクジラ1頭を捕獲したと発表した。体長19.6メートル、体重は55トンのオスという。同社によると、ナガスクジラの捕獲は、商業捕鯨としては半世紀ぶりとなる。

 農林水産省は7月31日、新たに捕鯨の対象としてナガスクジラを追加することを告示した。今年の捕獲量は最大59頭。ミンククジラ、ニタリクジラ、イワシクジラに続く4種類目。

 捕獲したのは、今年3月に完成した共同船舶の捕鯨母船「関鯨丸」で、直ちに解体して冷凍保管し、8月下旬に仙台港に水揚げする予定だ。

 一方で、今回、水産庁によるナガスクジラの資源量の調査方法や審議過程について、専門家から異論も出ている。国内外の市民団体から、捕鯨そのものに反対する動きも根強い。また、国内で鯨肉の消費量が伸び悩むなど課題は多い。

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