日銀は、31日まで開いた金融政策決定会合でことし3月のマイナス金利の解除に続く、追加の利上げに踏み切り、政策金利を2008年12月以来の水準となる0.25%程度に引き上げることを決めました。

追加利上げの決定を受けて、大手銀行3行は普通預金の金利を今の5倍の水準まで引き上げると発表したほか、今後、住宅ローン金利や企業への貸出金利の上昇も想定されます。

植田総裁は会見で、追加利上げの景気への影響は限定的だという考えを示した上で、物価変動の影響を差し引いた実質金利が依然として低い水準にあることをふまえ、「経済・物価の情勢が見通しに沿って動いていけば、引き続き金利を上げていく」と述べ、さらなる利上げを進めていく考えを示しました。

日本経済は長引くデフレの中およそ30年にわたって低金利環境が続いてきましたが、利上げを進めながら賃金と物価の好循環を実現することができるのか、日銀は難しいかじ取りを迫られることになります。

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