政府が8~10月の使用分に限って再開する電気・ガス料金の負担軽減策が1日始まる。標準家庭で8月の電気が前月に比べ899~1063円、ガスが423~552円安くなる。酷暑でエアコン使用が増える夏の補助再開は家計支援につながる半面、国の財政負担はさらに膨らみ、予定通り3カ月で終了できるかどうかが今後の焦点になる。
政府の補助金は8月使用分(9月請求分)の家庭向け電気料金が1キロワット時当たり4円、都市ガスは1立方m当たり17.5円支給する。9月も同額で、10月は2.5円、10円にそれぞれ減らす。
補助金は物価高への一時的な措置として、2023年1月使用分から開始。当初は23年9月使用分で終える予定を24年5月使用分まで延長した。これまでの総予算は3兆7千億円超に上る。
政府は今回の再開を時限措置と強調するが、首相官邸主導で唐突に復活させた。政権浮揚策の側面もあり、経済官庁幹部は「9月には自民党総裁選も控えている。本当に10月分で打ち切れるのかどうかは疑問だ」と指摘している。
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