千代田化工建設は現時点で2025年3月期に最終黒字への転換を見込む

千代田化工建設は29日、2025年3月期の連結最終損益が150億円の黒字(前期は158億円の赤字)になる見通しだと発表した。カタールの液化天然ガス(LNG)プラント建設や国内の蓄電池設置工事などが順調に進む見通しだ。

24年4〜6月期の決算発表にあわせて25年3月期の業績予想を初めて公表した。今回公表した業績予想では、米国での大型LNG案件「ゴールデンパス」の損益影響を含んでいない。同案件を巡っては、合弁相手の米ザクリ・インダストリアルが5月に日本の民事再生法にあたる米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請した。

ザクリはゴールデンパスから離脱する方向で、千代建は今後、顧客とゴールデンパスの完工に向けた遂行プランについて合意する見通し。合意内容によっては業績予想を修正する可能性がある。

25年3月期の売上高は前期比11%減の4500億円、営業損益は170億円の黒字(前期は150億円の赤字)を見込む。インドネシアの大型案件が24年中に完工する予定で減収要因になる。

同日発表した24年4〜6月期の連結決算は、売上高が前年同期比10%減の1170億円、純利益が18%減の40億円だった。完成工事総利益率が改善し、営業利益は26%増だったものの、為替差損35億円を営業外費用に計上したのが響いた。

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