ブランド衣料品のリユース(再利用)市場が年々拡大している。6月には「マッキントッシュ」や「ポール・スチュアート」で知られるアパレル大手の三陽商会が、自社製品の中古品販売を始めた。環境負荷軽減に向けた衣料品の廃棄抑制は世界的な課題で、日本政府も25%削減目標を掲げる。物価高を背景に安く買える中古品の需要が高まっており、アパレル各社は若年層の開拓も視野に将来的な収益の柱として育てることを目指す。
三陽商会は東京・新宿の「サンヨーG&Bアウトレット落合店」で中古衣料品の販売を始めた。着なくなった自社製品の回収を直営店や百貨店内で3月に開始し、これまでに約1万点を回収した。千葉県市川市の物流倉庫で品質を検査し、基準を満たした商品のみが中古品として店頭に並ぶ。
先行して2014年に衣料品の再利用市場に参入したオンワードホールディングスは、自社ブランドの中古衣料品を扱う店舗を東京・吉祥寺に構え、常時約3千着を取りそろえる。23年度は過去最高となる延べ約18万人から約95万着を回収した。
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