高級日本酒ブランド「SAKE HUNDRED(サケハンドレッド)」を手掛けるクリア(東京・渋谷)は23日、1泊1600万円の酒蔵ツアーを始める。小型航空機のチャーターサービスを手掛ける旅行会社スカイトレック(東京・港)と組み、プライベートジェットで熊本県の酒蔵を訪れる。外国人の日本酒への関心が高まるなか、海外富裕層の需要を取り込む。
ツアーではサケハンドレッドのスパークリング日本酒「白奏」を醸造する河津酒造(熊本県小国町)を訪問する。参加者はプライベートジェットで熊本県に飛んだ後、阿蘇のカルデラなどをめぐり、酒蔵を見学。黒川温泉の旅館「月洸樹 黒川」でサケハンドレッドの日本酒に合わせた夕食を楽しみ、宿泊する。
最大10人が乗れるプライベートジェットを使うプランの料金は1600万円(1室2人利用時)。3室6人の場合は1680万円となる。クリアの生駒龍史最高経営責任者(CEO)がツアーに同行し、日本酒を紹介してくれる。
プライベートジェットなしの場合は99万円(1室2人利用時)だ。インバウンド(訪日外国人)が増え、大都市に加え地方の人気も高まっている。クリアは「今後も日本酒に関わる体験サービスに力を入れていきたい」として、交通手段が整っていない地方の酒蔵を紹介していくことも検討する。
クリアは2013年に創業した日本酒スタートアップだ。18年に日本酒ブランド「サケハンドレッド」を立ち上げ、酒蔵に委託醸造する形で生産している。
数千円台が中心とされる日本酒市場で、主力の純米大吟醸「百光(びゃっこう)」は4合瓶を3万8500円で販売。海外展開にも力を入れており、米国や香港、シンガポールなどに輸出している。生駒CEOは「今後5年で売上高100億円を目指しており、3割を海外で売り上げたい」と語る。
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