関西電力大飯原発の3号機(右)と4号機(福井県おおい町)

関西電力は12日、美浜原子力発電所(福井県美浜町)と大飯原発(同おおい町)の敷地内に、使用済み燃料を一時保管する「乾式貯蔵施設」を設置する計画を原子力規制委員会に申請した。使用済み燃料プールから取り出して、中間貯蔵施設に搬出するまで一時保管する施設となる。関電は3月に高浜原発(同高浜町)で同様の貯蔵施設の設置申請を行っている。

乾式貯蔵は15年以上プールで冷やした使用済み燃料を「キャスク」という専用の容器に移し、空気を循環して熱を取り除く。電源に依存せずに冷却機能を保てるため、「安全性が高く効率的」(関電)という。工期は2025年〜2030年ごろで、美浜原発には最大10基、大飯原発には同23基のキャスク設備を据え付ける。保管する使用済み核燃料は計350トン。

関電は「貯蔵プールから乾式施設に燃料を移し替えるが、空いたプールのスペースは原則使わない。全体の貯蔵量が増えるわけではない」と説明している。

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