決算会見に臨む大沢社長(11日、名古屋市)

OSGが11日に発表した2023年12月〜24年5月期の連結決算は、純利益が前年同期比9%増の72億円だった。航空機業界向けの切削工具の需要が欧米中心に旺盛だった。自動車や電子部品向けもインドなどで好調だった。

売上高は10%増の776億円と同四半期としては過去最高だった。営業利益は97億円と3%増えた。

中国の景気は回復基調にあるものの依然として低調だ。国内では自動車メーカーによる一部車種の生産停止の影響が出るなど、経営環境は楽観できない。同日、名古屋市内で記者会見した大沢伸朗社長は「インフレによる人件費や資材の高騰の影響があった」と説明した。

24年11月期通期の業績見通しは、売上高が前期比4%増の1530億円、純利益が8%増の155億円とする従来予想を据え置いた。大沢社長は「ROE(自己資本利益率)が最低10%を上回るようにするなど、下期以降はPBR(株価純資産倍率)向上策を重視する」と話した。

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