三菱重工業は4日、MSJ資産管理(東京・千代田)が東京地裁に特別清算の開始を申し立てたと発表した。MSJ資産管理はジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ、旧MRJ)」の開発を手掛けた三菱航空機の後継会社。3月末で解散し清算手続きを進めていた。負債総額は約6413億円(3月31日時点)。親会社の三菱重工は負債を特別損失としてすでに計上済みで業績への影響は軽微としている。
同日付で申し立てた。三菱重工は2008年に国産初となるジェット旅客機の事業化を決定。当初13年の納入を計画していたが設計変更を繰り返したうえ航空機を運航するための「型式証明」の取得が難航し、納入時期を6度にわたって延期した。開発費も当初計画の約1500億円から約1兆円に膨らんだ。
新型コロナウイルス禍で航空機需要が蒸発し20年に事実上の開発凍結を発表。23年には正式に開発中止を決めた。
【関連記事】
- ・三菱重工、経産省の旅客機新構想に踊らず 型式証明の壁
- ・三菱重工のジェット機開発会社が解散
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。