物流大手のSBSホールディングス(HD)は1日、日本精工の完全子会社で物流事業を手がけるNSKロジスティックス(東京・品川)を買収すると発表した。買収金額は明らかにしていないが、数十億円規模とみられる。トラック運転手が不足する「2024年問題」の影響が広がるなか、同業他社の運転手を取り込むことで輸送力を高める。
NSKロジスティックスの66.61%の株式を取得する。24年内に株式譲渡を終える予定で、日本精工の出資比率は100%から33.39%に下がる。NSKロジスティックスは自動車部品などの輸送を得意としており、直近の売上高は年200億円前後で推移している。
SBSHDは24年12月期の連結売上高で前期比4%増の4500億円を見込む。20年に東芝傘下の東芝ロジスティクスを買収するなど、近年はM&A(合併・買収)による業績の拡大を進めている。これまで取り扱いの少なかった自動車部品系の物流他社を子会社化することで、不足する運転手を確保しながら顧客の裾野を広げていく。
24年問題を機にメーカー系列の物流再編が活発になっている。セイノーホールディングスは三菱電機の物流子会社を、米投資ファンドKKR傘下のロジスティード(旧日立物流)は電子部品大手のアルプスアルパイン系のアルプス物流を買収する。
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