アサヒ飲料は26日、炭酸水を飲むことで立ちくらみが防げるとの研究成果を発表した。筑波大学との共同研究で、6月に国際学会に発表した。アサヒ飲料は共同研究や自治体との協業で炭酸水の効果の検証を進めており、日常生活への浸透を狙う。
25歳前後の男女12人を対象に、無糖の強炭酸水「ウィルキンソン タンサン」で検証した。気温37度の環境で運動した後、座った状態から立った場合に脳の血流量の変化を調べた。何も飲まない場合、立つと血流量が低下して立ちくらみの一因になる。
4度に冷やした強炭酸水を飲んだ場合、飲まなかった場合に比べて血流量の低下が5割程度抑えられた。4度に冷やした水や弱炭酸では有意差はみられなかった。炭酸の刺激で血圧が上がるという。
筑波大の藤井直人助教は「炭酸水は立ちくらみや目まいの緩和に有用な可能性がある」と話す。
無糖の炭酸水市場は伸びている。富士経済(東京・中央)によると2024年の同市場の販売額は1090億円と、11年比で約6.4倍に拡大した。アサヒ飲料は24年、「ウィルキンソン」ブランドが120周年を迎える。炭酸の効能をアピールして市場拡大を狙う。
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