就職情報サイトのマイナビ(東京・千代田)は25日、2025年春に卒業予定の学生を対象とした調査結果を発表した。学生の6割が入社予定の会社で「長く働きたい」と答えた。マイナビの井出翔子研究員は、入社予定先への満足度が高まっていることが背景にあると分析している。

5月下旬に25年卒の大学生と大学院生にインターネットでアンケートし、1524人から回答を得た。そのうち、入社先を決めた978人にキャリアについて聞いた。

入社する会社の満足度を聞いたところ、高いと答えた人は94.4%で24年卒に比べて2.3ポイント高かった。特に給与水準を含む就労条件への満足度が高まっており、井出氏は「賃上げの効果もあるのでは」とみている。25年卒は就職活動において給与や福利厚生を重視する傾向が強かった。

就活の早期化で、学生がキャリアを考える機会が増えたことも満足度の背景にあるという。インターンシップを活用した採用活動が広がり、早くから就活する学生も増えた。学生にとっては企業で実現できそうなキャリアを比べやすい環境になった。

転職を視野に入れる人は3割だった。1年以内、3年以内、10年以内に考えたいと回答した人は合わせて1割だった。2割弱は時期は未定で「いずれは転職を考えたい」と答えた。

働き続けたい年齢について聞いたところ、回答の平均は63.8歳で定年の最低年齢を上回った。理系学生の方が高齢まで働きたい傾向があり、理系男子では平均が66.4歳だった。

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