日本に住む外国人を招いてボートレースの魅力を伝えた(24日、大阪市住之江区)

観光支援の関西イノベーションセンター(MUIC、大阪市)やJTB、南海電気鉄道などは24日、ボートレースでインバウンド(訪日外国人)を呼び込む実証実験を大阪市の競艇場「ボートレース住之江」で行った。レースの魅力やサービスの課題を聞き取り、2024年秋をめどに観戦ツアー販売につなげる。

実験では日本に住む外国人14人を招いた。参加者は3時間ほどかけて出走地点などを見学したほか、ガイドによるルール解説を受けた。実際に舟券を購入してレースを観戦し、場内で食事を楽しんだ。

ブラジル国籍のアーティスト、アルベルト・シラハマさん(46)は「レースに興奮した。まるで水上のF1だ」と驚いた。米国人の教師カリッサ・バーローさん(40)は「米国人はスポーツが好きなので人気が出るかも」と話した。

ボートレースの様子をスマートフォンのカメラに収める参加者(24日、大阪市住之江区)

大阪の観光業界では「ナイトタイムエコノミー(夜間経済)」の開拓が課題とされ、夜間レースも開催するボートレース住之江の活用を探る。MUICの益子泰岳シニアマネージャーは「競艇は海外でほとんど実施されていない日本独自の文化。30年にはカジノを含む統合型リゾート(IR)開業を控え、公営競技を楽しむ機運が醸成できたらよい」と意気込む。

 MUICは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と三菱UFJ銀行が立ち上げた一般社団法人で、スタートアップと連携し観光事業を手掛ける。

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