決算について説明する井上常務理事(24日、京都市)

京都中央信用金庫が24日発表した2024年3月期の単独決算は、税引き利益が前の期比14%増の141億円だった。観光や不動産関連などで中小企業への貸出金利息収入の伸びが寄与した。同日記者会見した井上克巳常務理事は「25年3月期は過去最高だった08年3月期の153億円の更新を目指したい」と話した。

24年3月期の本業のもうけを示すコア業務純益は7%減の184億円だった。賃上げやIT(情報技術)関連投資に伴う経費の増加が重荷となった。貸出金利息収入や手数料収入が伸び、最終増益を確保した。

欧米での金利上昇にともなう外国債券の値下がりを受け、損失処理などに113億円を計上した。一方で株式などの売却益で111億円を計上して「ほぼカバーできた」(井上常務理事)。外国債券の損失処理は24年3月期で全て完了したとしている。

預金の期末残高はほぼ横ばいの5兆3423億円、貸出金は3%増の3兆2981億円に拡大した。少額投資非課税制度(NISA)の口座数は3月末時点で3万3702口座と信用金庫業界で首位になったといい、手数料収入も伸びた。

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