シャープは24日、家電製品を自動で制御して電力需給のバランスをとる「デマンドレスポンス(DR)」のシステム構築に向けてNTTドコモと協業すると発表した。電力使用量の多い時間帯にエアコンの設定温度を遠隔で調整する実証実験を7月から始める。将来的にはドコモの家庭向けの電気販売事業でのサービス展開を検討する。
実証実験の対象となるのはシャープとドコモの従業員約40世帯で、期間は9月末までの3カ月間だ。シャープが開発中のプラットフォームを通じ、参加者の持つエアコンの設定温度を遠隔で調整する。シャープ製のエアコンのほか、家電向けの通信規格「ECHONET Lite(エコーネットライト)」に対応したものであれば他社製のエアコンも制御可能だ。
設定温度の調整後に暑さを感じて再び温度を下げていないかなど、各世帯のエアコンの運転状況を分析する。世帯の行動様式や傾向に合わせた制御をすることで、快適性を損なわずに電力を制御できるシステムの構築を目指す。
将来的にはドコモの家庭向けの電気販売事業「ドコモでんき」の契約者を対象に、電力需要の逼迫する時間帯の遠隔制御に協力した場合に、節電量に応じてドコモの自社ポイントである「dポイント」を付与する新たなサービスの提供も検討する。
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