日工会の稲葉会長は「受注回復は年後半になる」と予想する(18日、東京都港区)

日本工作機械工業会(日工会)が18日発表した3月の工作機械受注総額(確報値)は前年同月比4%減の1356億円だった。全体の3割を占めるアジア向けの減少率が同8%だったことが響いた。受注の中心地となる中国は景気減速で設備投資が落ち込んでいる。

アジア向けは8%減の385億円と15カ月連続のマイナスだった。そのうち中国向けは16%減の253億円だった。欧州は13%減の172億円と3カ月連続のマイナスとなった。金利上昇で設備投資を控える中小企業が目立つという。北米は大企業を中心に設備投資の底堅さがあり、1%増の282億円と2カ月連続でプラスだった。

24年1~3月の受注総額は前年同期比9%減の3608億円となった。四半期ベースとしては6期連続のマイナスだ。18日に記者会見した日工会の稲葉善治会長(ファナック会長)は「受注見通しは改善しているが、4~6月までは足元のような状況が続く。回復は年後半になるだろう」と予想した。

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