日産自動車は21日、中国の江蘇省常州市の工場を同日に閉鎖したと明らかにした。中国では低価格の電気自動車(EV)の登場で競争が激化し、日本勢が苦戦していることが背景にあるとみられる。

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 日産は中国で大手メーカーの「東風汽車集団」と合弁を組み、現地向けに生産している。大連市や武漢市など6拠点で工場を展開し、常州工場は2020年から稼働していた。

 中国全体での生産能力は約160万台で、常州工場の閉鎖によっておよそ1割にあたる約13万台を減らす。広報担当者は「生産の適正化を目指すため」としている。

 常州工場で生産していたSUV(スポーツ用多目的車)の「キャシュカイ」は大連で生産するという。

 日産の中国での新車販売台数は23年で79万4千台(前年比16.1%減)にとどまり、5年連続で減少した。販売不振は他社も例外ではない。ホンダは合弁会社の「広汽ホンダ」で人員削減を計画するほか、三菱自動車は生産の撤退を決めている。(松岡大将)

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