ヨドバシホールディングス(HD)は20日、西武池袋本店(東京・豊島)の改修地に開業する美容の新型店を報道陣に公開した。本格的なエステや洗髪が無料で受けられるほか、複数ブランドの化粧品や美容家電を使い比べられる。2025年夏以降に隣接地に開く家電量販店「ヨドバシカメラ」との相互送客を狙う。
3月まで西武池袋の免税カウンターがあった1階部分に新型店「ヨドブルーム」を21日に開業する。ノエビア(神戸市)やオブ・コスメティックス(東京・中央)などの化粧品のほかシャープやヤーマンの美容家電など約50ブランド、500商品を予約不要で試せる。商品はその場で購入でき、ヨドバシのポイントも付く。
専用アプリから事前予約すれば、約45分かけてエステや洗髪も受けられる。専用機材で肌質や頭皮の状態を計測し、美容に詳しいスタッフが個人に合った化粧品やシャンプーを提案してくれる。体験後はSNS(交流サイト)に感想や写真を投稿するか、5000円以上の買い物をする必要がある。
ヨドバシHD傘下で家電量販店を運営するヨドバシカメラの横山愛コスメ事業部長は「これまでにない体験型のコンセプトの店にして、新しい顧客をつくるタッチポイントにしていきたい」と話す。ヨドバシブランドに好感を持つファンを増やし、家電量販店への送客にもつなげる。
ヨドバシHDは23年、セブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武の一部不動産を買収した。ただヨドバシの出店で街の印象が変わることに豊島区や地元住民から反発も出た。高級感や専門性を打ち出した新型店で企業イメージを変え、25年の量販店の出店をスムーズに進める狙いもありそうだ。
(平嶋健人)
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