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去年から12%↑
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大阪のスーパーでは…
去年から12%↑
JAグループなどが卸売業者に販売した去年産(令和5年)のコメの取引価格は、すべての銘柄の平均で60キロ当たり1万5597円でした。
去年の記録的な猛暑などを背景に前の年(令和4年)と比べて価格が上がっていて、先月(5月)で見ると1690円、率にして12%ほど高くなっています。
ことしだけを見ても、2月から上昇を続けています。
大阪のスーパーでは…
大阪・阿倍野区にあるスーパーでは、コメの仕入れ値が上がったことから、販売価格の引き上げに踏み切りました。
新潟産のコシヒカリ、ことし2月ごろまでは5キロで1800円ほどだったそうですが…。
客の声
「ちょっと高くなりました。この値段でしかたないなと思って買っています」
「唯一あんまり値上がっていなかったから助かってたんですけど。しかもよく食べるから、ちょっと上がると家計にはつらいところがあります」
「できるだけセールの時とかを見ながら、時期を見極めて買うようにしています。このまま値段が上がっていく現状だとなかなか買うことが難しいと思うので、値段を下げてもらえれば助かると思います」
この店では、「相場が高騰しています」という貼り紙で、客に理解を呼びかけています。
「アオイサポート」内田寿仁 社長
「だんだん値段が上がってきて今は2280円です。ここから400円か500円くらい値上げせざるをえないくらいの仕入れ価格になります。
市場からお米の在庫がどんどんなくなっている状況で、注文してもまともに入ってくるものがどんどん減ってきています。非常に心苦しいなという思いでいっぱいです」
大阪の飲食店では…
影響は飲食店にも広がっています。
大阪・中央区のひとくちサイズのおにぎり専門店では、去年産の米が出始めたころから、おにぎりの値段を5円ほど値上げしたということです。
わかめやしゃけなどの具材も値上がりするなか、やむを得ない判断だったといいます。
「TEMARIYA」岡島利行 社長
「(客には)『しかたないよね』と受け入れてもらったと思うんですけど。毎日買いに来られる方もいらっしゃるので、(これ以上)上げづらい部分はありますね」
コメの値上げ 原因は?
なぜ価格が上昇しているのか。
コメの流通や生産に詳しい宮城大学の大泉一貫名誉教授は「猛暑」と「インバウンドの増加」を理由にあげています。
宮城大学 大泉一貫名誉教授
「米どころの日本海側で高温障害を受けている県が多いようだ。特に新潟のコシヒカリは打撃が大きかったのではないか。流通に貢献してきた米の不足が顕著になったということだと思われる」
さらに、インバウンドの増加により、コメの需要が拡大していることも価格を押し上げている要因になっていると指摘しています。
「例えばどんぶりだとか寿司だとか、インバウンドで日本の寿司を食べに来るというお客さんがどんどん増えている。その需要が非常に大きくなったということも値上げの理由としてあると思う」
今後はどうなる?
また、今後の見通しについて大泉名誉教授は次のように指摘しています。
◎天候しだいだが9月や10月には新米が流通し始めるため、価格が落ち着く可能性がある。
◎ことしも猛暑が続くとみられるため、来年の今ごろは現在の水準よりも価格が高くなる可能性もある。
暑さの影響で、品質の低下が懸念されるなか、“暑さに強い新たな品種”の開発も各地で進められていて、今後の研究が注目されます。
(6月19日 ほっと関西で放送)
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