AZ-COM丸和のC&Fに対するTOBは成立しなかった

アマゾンの配送業務を手がけるAZ-COM丸和ホールディングス (HD)は20日、物流同業のC&Fロジホールディングスに対するTOB(株式公開買い付け)が成立しなかったと発表した。佐川急便を傘下に持つSGホールディングスがより有利な条件で対抗TOBを仕掛けたため、応募株数が買い付け予定数の下限に達しなかった。

AZ-COM丸和は3月、1株3000円でC&Fの買収を目指すと公表した。その後SGHDが対抗TOBを表明し、C&Fは同5740円を掲げたSGHDのTOBに賛同した。AZ-COM丸和は6日、買い付け価格を3000円から引き上げないとして買収を事実上断念していた。

AZ-COM丸和は低温食品物流の需要取り込みを模索しており、同事業を得意とするC&Fを傘下に収めることで成長に弾みをつける戦略だった。買収は断念したが、今後についても「低温食品物流の拡大が持続可能な物流システムの構築に必要不可欠であるとの考えに変更はない」(同社)として、引き続き事業拡大の可能性を探る。

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